自社で更新できると何が変わるか

いちばん大きいのは、速さです。臨時休業のお知らせ、新しいメニューの追加、価格の改定。こうした情報は、その日のうちに出せるかどうかで意味が変わります。依頼して数日待つ形だと、間に合わないことがあります。

費用の面でも差が出ます。小さな修正のたびに作業費が発生する形と、自社で直せる形とでは、年間で見ると差が積み上がります。とくに更新の頻度が高い業種では、この差が大きくなります。

そして、更新を続けられること自体が集客につながります。最終更新が何年も前のままのサイトは、見た人に「今もやっているのだろうか」と思わせてしまいます。逆に、新しい情報が並んでいれば、それだけで動いている会社だと伝わります。

CMSとは何か

CMSは、専門知識がなくてもホームページの内容を書き換えられるようにする仕組みです。管理画面にログインして、文章を打ち替えたり写真を差し替えたりすると、その内容がサイトに反映されます。ワープロソフトで文書を直すのに近い感覚で操作できます。

代表的なものに WordPress があります。世界中で広く使われており、対応できる制作会社も多いため、あとから依頼先を変えたい場合にも選択肢が残りやすいのが特徴です。ただし、本体やプラグインの更新作業が定期的に必要になるため、その対応を誰が行うかを決めておく必要があります。

このほかに、月額料金を払って使うサービス型のもの、制作会社が独自に用意しているものがあります。サービス型は更新作業を提供側が行うため手間が少なく、独自のものは自社の運用に合わせて作り込める、といった違いがあります。どれが優れているというより、更新の頻度や社内の体制に合うかどうかで選びます。

パソコンで管理画面を操作する

選ぶときに見る5つの点

提案を受けたときは、次の5つを確認します。

  • 操作のしやすさ:実際の管理画面を見せてもらい、担当者が触れそうか確かめる
  • 更新作業の担当:本体やプラグインの更新を誰が行うのか
  • 費用の内訳:初期費用のほか、月々いくらかかるのか
  • データの持ち出し:将来ほかに移すとき、内容を持ち出せるか
  • 対応できる会社の数:依頼先を変えたいときに引き継げるか

とくに4つ目と5つ目は、契約前に聞いておきたい点です。長く使ううちに、依頼先を変える場面や、自社で運用したくなる場面が出てくることがあります。そのときにデータを持ち出せない仕組みだと、一から作り直すことになります。

また、実際の管理画面を見せてもらうことは必ずお願いしてください。説明を聞くだけでは、使いやすさは分かりません。更新を担当する予定の方に同席してもらい、その場で触ってみるのがもっとも確実です。

更新する範囲を先に決めておく

「全部自社で更新できます」という状態が、いつも良いとは限りません。デザインの構造まで自由に触れる形にすると、操作を誤ってレイアウトが崩れることがあります。

そこで、更新する範囲を先に決めておきます。よく使われる分け方は次のとおりです。

  • 自社で更新する:お知らせ、ブログ、営業時間、料金表、写真の差し替え
  • 依頼する:ページの新規追加、構成の変更、デザインの調整

この形にすると、日々の更新は止まらず、崩れる心配も減ります。更新する部分だけを編集できるようにしておいてもらえば、担当者の負担も軽くなります。

加えて、更新の手順書を用意してもらうと引き継ぎが楽になります。担当者が変わったときに、また一から聞き直す必要がなくなります。

更新を続ける体制づくりについては、ホームページの更新が続かない会社が整えるべき運用体制で詳しく解説しています。
更新手順を社内で共有する

引き渡しのときに確認すること

公開して終わりにせず、次の点を受け取っておきます。あとから困る場面を減らせます。

  • 管理画面のIDとパスワード:最高権限のものを自社で持つ
  • ドメインとサーバーの契約名義:自社名義になっているか確認する
  • 更新の手順書:担当者が変わっても分かる形で
  • バックアップの方法:誰が、どのくらいの頻度で取るのか
  • 操作の説明:引き渡し時に、実際に触りながら教わる

とくにドメインの名義は、後々に効いてきます。自社名義で取得しておけば、依頼先を変えることになっても、これまで積み上げた検索での評価や、名刺やチラシに印刷したアドレスをそのまま使い続けられます。

引き渡し後は、まず小さな更新を1つやってみてください。お知らせを1本出す、営業時間を書き換える。実際に手を動かしてみて初めて、分からない点が見つかります。制作会社と連絡が取れるうちに確かめておくのが安心です。

まとめ

自社更新できるホームページにするために、押さえておきたい点を振り返ります。

  • 自社更新にすると、情報を出す速さと年間の費用が変わる
  • CMSは知識がなくても内容を書き換えられる仕組み
  • 操作性・更新作業の担当・費用・データの持ち出し・引き継ぎやすさを確認する
  • 自社で更新する範囲と依頼する範囲を、先に分けておく
  • 引き渡し時にIDとドメイン名義、手順書を必ず受け取る

更新できる仕組みは、あとから足すより最初に入れておくほうが手間も費用も抑えられます。制作を検討する段階で、更新の話も一緒に相談してみてください。

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