よくある質問は、電話を減らすためだけのものではない
よくある質問のページというと、「同じ問い合わせに何度も答える手間を省くもの」と思われがちです。それも役割の1つですが、本当の価値は別のところにあります。
問い合わせをする前の方は、多くの場合、迷っています。そして迷ったまま問い合わせることは、あまりありません。疑問が残っていると、そのページを閉じて別の会社を見に行きます。
つまり、よくある質問で消しているのは手間ではなく、問い合わせをためらわせている理由です。次のような効果が期待できます。
- 疑問が解消され、安心して問い合わせてもらえる
- 最初のやり取りから、具体的な相談に入れる
- 条件が合わない方には先に分かってもらえる
- 検索で調べている段階の方に、自社を見つけてもらえる
3つ目は見落とされがちですが、大切な点です。対応できない条件を先に書いておけば、お互いに時間を使わずに済みます。
載せる質問は、実際に聞かれたことから集める
よくある質問を作るとき、想像で質問を考えてしまうと、当たり障りのない内容になりがちです。実際に聞かれたことを集めるのが近道です。
- 電話やメールの記録を見返す:直近3か月分で十分
- 現場の担当者に聞く:接客中によく聞かれることを挙げてもらう
- 初回の打ち合わせを思い出す:毎回説明していることは、書いておける
- 断られた理由を振り返る:どこが引っかかったのかを考える
集まった質問を並べると、同じ内容が何度も出てきます。回数の多い順に10個ほど選べば、最初の形としては十分です。
言いにくい質問ほど、載せる価値があります。「見積もりを取ったら断りにくいですか」「予算が少なくても相談できますか」。こうした点は、多くの方が思っていても口に出しません。先に答えておくと、問い合わせのハードルが下がります。
答えの書き方には型がある
答えは、読む人が知りたい順に書きます。基本の形は「結論 → 補足 → 次の行動」です。
たとえば「見積もりだけでもお願いできますか」という質問なら、次のようになります。
- 結論:はい、お見積もりだけのご依頼も承っています。費用はかかりません
- 補足:現地の確認が必要な場合は、30分ほどお時間をいただきます
- 次の行動:お問い合わせフォームから、ご希望の日程をお知らせください
気をつけたいのは、結論をあいまいにしないことです。「内容によります」だけで終わると、読んだ人の疑問は消えません。条件がある場合も、「○○の場合は対応できます。△△の場合は難しいです」と分けて書きます。
質問文は、お客様が使う言葉で書きます。「対応可能範囲について」より「加古川市以外でも対応してもらえますか」のほうが、自分の疑問だと分かります。検索する人の言葉とも近くなります。
なお、質問と答えをまとめたページは、AIが検索の回答を作るときにも参照されやすい形です。人にとって分かりやすい書き方が、そのまま役に立ちます。
置き場所と並べ方で読まれ方が変わる
よくある質問のページを作っても、たどり着いてもらえなければ意味がありません。置き方には2つの考え方があります。
1つにまとめる。質問が多い場合は、専用のページを作り、「料金について」「依頼の流れについて」のように分類します。メニューやフッターからリンクしておきます。
各ページに分けて置く。料金に関する質問は料金ページの下、サービス内容の質問はサービスページの下に置きます。読んでいる流れの中で疑問が解消されるので、こちらのほうが効果が出やすい場面も多くあります。
両方を組み合わせるのが現実的です。各ページに3つほど関連する質問を置き、「その他のご質問はこちら」で専用ページにつなぎます。
- 質問は、よく聞かれる順に並べる。五十音順にはしない
- クリックで開く形にする場合も、質問文は最初から見える状態にする
- 答えの最後に、問い合わせボタンや関連ページへのリンクを置く
- 数が多いときは分類を分け、見出しをつける
書きすぎて問い合わせを止めないために
丁寧に書こうとするほど、質問が増えていきます。ただ、数が多すぎると読まれません。50個並んだページより、10個に絞られたページのほうが役に立ちます。
また、すべてをページ上で解決しようとすると、問い合わせるきっかけを失わせることもあります。細かい条件が絡む質問は、「ご状況によって変わりますので、一度ご相談ください」と正直に書き、相談への入口を示すほうが自然です。
- 質問は10〜15個程度に絞り、増えたら入れ替える
- 答えは3〜5行を目安にする。長くなるなら別ページに分ける
- 条件が複雑なものは、相談を促す形で締める
- 答えの近くに、問い合わせへの導線を必ず置く
更新は、新しい質問を受けたときが機会です。「この質問、前にも聞かれたな」と感じたら、その場でメモしておきます。3か月に一度、メモを見ながら入れ替えると、内容が古びません。
料金やサービス内容を変えたときは、よくある質問の答えも合わせて直します。ここが古いままだと、書いてあることと実際が食い違い、かえって信頼を損ねます。
まとめ
よくある質問ページの作り方を振り返ります。
- 手間を省くためではなく、問い合わせをためらわせている理由を消すために作る
- 質問は想像せず、実際に聞かれたことを3か月分ほど集めて選ぶ
- 答えは「結論 → 補足 → 次の行動」の順に、あいまいにせず書く
- 各ページに数問置き、専用ページにつなぐ形が使いやすい
- 10〜15個に絞り、条件が複雑なものは相談を促す形で締める
まずは、この3か月で二度以上聞かれた質問を3つ書き出してみてください。それがよくある質問ページの最初の3問になります。
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